皆さん、こんにちは。
東京の大田区でプラスチック部品の成形とその金型設計製作を手がける有限会社今岡モールディング 代表の今岡です。
今回もブログご覧頂き有難うございます。
今日は弊社で取り扱っているプラスチックについてお話をしたいと思います。
普段、私たちの身の周りには非常に多くのプラスチックが存在しています。
ちょっと見回しただけでも食器や筆記用具、スマホ、家電といった毎日使うものから、自動車や鉄道、はたまた飛行機まで、いまやプラスチックを見ない、触れない日は無いといえるでしょう。
ここまでプラスチックが身近になったのは、好きな形状を容易に得られ、軽量で壊れにくく、腐らない、そして生産性に非常に優れ安価であるといった、プラスチックならではの長所がその理由だと思います。
プラスチックと一言でいっても、その用途に応じて非常にたくさんの種類があります。
例えばPE(ポリエチレン)やPP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PC(ポリカーボネイト)ABS、PET等々、お手元にあるプラスチック製品を見て頂くと、これらの材質表記がされているものがあるかと思います。
さらにこれら以外にも特殊な用途向けなど、何十もの種類が存在しています。
しかし、近年、プラスチックに含まれる環境ホルモンが人体に悪影響を与える、廃棄されたプラスチックがマイクロプラスチックとなって海洋生物の体内に入るなど、プラスチックのデメリットも取り沙汰されるようになってきました。
実はこのプラスチックという素材、本格的に工業化されたのが20世紀初めなので、木やガラス、金属などに比べるとまだ100年程度と歴史が浅く、ここ数十年で大量利用されるようになったことで今までわからなかった影響が顕著になってきたように思います。
プラスチックは石油から作られる限りある資源なのに、安価で大量に生産ができる面が注目され、私自身、安易に何にでも使われ過ぎてきた感じは否めません。
ただ、先にも挙げたように、プラスチックは他の素材では真似のできないその特徴によって世の中を一変させたものも多数あります。
CPUやメモリといった半導体はその最も代表的なものでしょう。これらはシリコンウエハーに形成した回路をエポキシ樹脂という熱硬化性樹脂で封止して製造されます。
また、今の携帯型の電子デバイスに必要不可欠なリチウムイオンなどの各種電池にも、+と-を絶縁する部分にセパレータと呼ばれるプラスチック部品が使われています。
プラスチック=全て悪ということではなく、製品設計段階で、本当にプラスチックでなければならないのか、リサイクルがもっと容易にできる素材は採用できないのか、また、金型設計時にいかにプラごみを無くせるか、そういった視点をもち、プラスチックの使い方というのを社会全体で考えていく時期なのだと思います。
今回も最後まで有難うございました。
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